僕がはじめて一人暮らしをすることになったのは大学2回生のころだった。
一年目は通っていたのだけれど、片道一時間半、往復で三時間の移動は流石につらかった。 2回生になって実験なども増えてきたので親に頼み込んで下宿させてもらうことに。 今考えると人間が一人で暮らすにはお金が必要で、全額甘えてしまっていたのはものすごいことだったな。
下宿先でのはじめての夜、これからの生活がとにかく不安で、ふとんに入って電気を消したもののなかなか眠れなかった。
はじめてのことばかりで最初は戸惑ったものの、新しい生活にはすぐに慣れてしまった。 ちゃんとご飯を作って、洗濯をして、ときには掃除をして。 友達を呼んで、彼女を連れ込んで、季節のことをちゃんとやって。
「家族って、こうして細胞分裂して、繁殖していくのね……。」
- 作者: やまだないと
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2005/03/08
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それから数年して、転職を機に京都に引っ越して、気がついたら7年経ってしまった。
大学生のころはちゃんとしていた生活は失われて、いまや料理はしない、洗濯は必要だからする、掃除はまあ…。 友達も呼ばないし、パートナーはいないし、季節のことは何もしない。
それでも毎日は充実して、愉快に暮らしている。 一人暮らしは楽しいんじゃ。
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