我が家は銀閣寺の近くにあって、ベランダから大文字が見える。なのに今年は送り火の日に爆睡してしまって見逃すというポカをやってしまった。なんか悔しかったので大文字山に登ってきた。
雨がパラパラしてて駄目かと思ったけど夕方になって晴れたので、ぬかるんでるだろうけどそんなにガチの山じゃないし大丈夫だろうと決行した。そもそもインターネットで調べて1時間くらいで登れるとの事だったので結構舐めていたのもある。
山頂は寒いかと思ったのでシャツを着て行こうかと思ったけど着たら暑かったので半袖にして、下だけ長ズボンをはいた。草とかあるしズボンは流石に長ズボンをじゃないと厳しいだろうという軽い気持ちだった。これは大正解で汗だくになりつつもズボンは草から足を守るのに重要だった。反対にして半ズボンだと傷だらけになっただろうし、上も汗だくに気持ち悪くて動けなくなっていたかもしれない。
今年に入ってからほぼ毎日50分くらいの距離を歩いて家まで帰ってて、オフィスが8Fになってからは急いでないときは階段を使うようにしている。なのでそれなりに体力は戻ってると思ってた。
しかし、実際は全然駄目で、登り始めて直ぐに息が切れた。ゼイゼイ言いながら登ってると途中から汗が滝のように出始めて脱水症状になるんじゃないかと心配するくらいぽたぽた出てきた。水分は登山道の入り口にある自販機で買った水のペットボトルだけで、かなり節約して飲まないといけない状況だった。この辺は子供の頃に探検ごっこをした経験が活かされてて、軽く含んですすぐだけにするみたいなことをしてた。
何度も休憩しながら登っていくとついに大文字まで到達した。そこだけ高い木がないので京都市が一望できてものすごく綺麗。どれがどれか分からなかったけど送り火の山が全て見えるらしい。
行きはしんどすぎて実は大文字だとは気付いてなくて、実は素通りしてしまっていた。実はさんちょうではなくて登山道はまだまだ続くのだ。大文字のところまでは道が整備されてて比較的歩きやすいのだけれど、それ以降は普通に山道になる。しかもぬかるんでるので結構歩きにくい。一回滑ってこけかけた。
この辺は本当にしんどくて陸上競技をやっめいたころの辛さを思い出してた。呼吸をすると血のにおいがするやつ。汗が出過ぎててにおいは剣道具を脱いだときのそれだった。
これどこまで続くんだと絶望して一回岩に座って長めの休憩にした。インターネットしてたら回復してきたので再開した。山でもインターネット出来るのすごい時代になったと思う。
休憩したところからそんなにかからずに山頂についた。ついたときは、え、これで終わりと拍子抜けしてしまった、景色はすごくて大阪のビル群まで普通に見えた、しばらくぼーっと京都の町並みを眺めてた。
下りは足への負担は大きいけど気持ちは楽チンで歌を歌いながら歩いてた。ぬかるんでて滑るので慎重に下りてたら途中から足が疲れてがくがく震えだしてておもしろかった。
帰りは流石にこれが大文字かと認識してしげしげと火床を眺めてた。登りはつらすぎて全く写真が撮れなかったので、下りはここぞとばかりに撮っていた。
別ルートもあるらしかったけど、あまりにも疲れていたので家の近くに出る登りと同じ道で下った。新鮮味はなかったけどあとどのくらいで終わりかが分かってるので、気持はとても楽だった。
山、すれ違う人とあいさつをする。知らない人でもあいさつするけど、街中ではしない。同じ目的の人とだからなのか、孤独だからなのか、この違いはなんなんだろう。会社でもこんなに元気よくあいさつしない。
山、登りは本当にしんどかったけど、山頂についたときの達成感は大きかった。普段とは違う視点から京都市を見れたのも良かった。なんかすがすがしくて気分が良くなった。
しばらくは良いけどまた登ってみたい。